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    【高校野球】球数制限って必要?制度を導入したメリットデメリットを解説

    【高校野球】
    悩んでる人
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    甲子園で導入された球数制限って何?

    球数制限のメリットデメリットはあるの?

    このような疑問にお答えします。

    2019年に高野連で決定された高校球児の球数制限。

    過去には横浜高校の松坂大輔投手が甲子園で1試合に250球で完投したりと、以前から球数制限の必要性が問題になっていました。

    ✔️この記事でわかること

    • 球数制限のメリット・デメリット
    • 球数制限の問題点、反対の声
    • 選手への負担軽減措置

    時代は変わり、気候の変化による選手への負担を軽減する措置が色々取られてきました。

    球数制限にいたるまでの経緯や概要を詳しく解説したいと思います。

    ✅この記事を書いてる人

    けんにぃ
    けんにぃ

    ニックネーム:けんにぃ

    野球歴30年の野球特化ブロガー

    軟式社会人野球ではエースとして全国大会出場経験あり

    【高校野球】球数制限って必要?制度を導入したメリットデメリットを解説

    球数制限のメリット・デメリット

    球数制限ルールの概要

    地方大会を含む全ての大会期間中に1人の投手が投げる総数を【1週間500球以内】とし3連戦を避ける日程に設定すること

    高野連が決定した球数制限ルールです。

    球数制限を導入することで、高校球児にどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?

    3つのメリット

    投手の肩、肘への負担の軽減

    投手の肩と肘は消耗品と言われています。

    投球が多くなりすぎると、肩や肘のケガや故障につながる確率が大きく上がります。

    投球数を制限することで、身体への負担を軽減出来るようになります。

    控え投手へのチャンスが広がる

    これまでは超高校級の投手が1人いれば、その投手が予選から「一人で全試合投げぬき甲子園出場!」なんて話はよく聞きました。

    しかし球数制限で登板出来なくなると、代わりの投手が必要になります。

    球数制限ルールが無ければ、3年間頑張ってきたのに1球も投げることなく最後の夏が終わったはずの投手がマウンドに上がるチャンスが広がりますね。

    甲子園出場への可能性が広がる

    超高校級の投手を擁するチームとの対戦で、その投手が球数制限で投げられなくなった試合、勝つチャンスは上がりますよね。

    もちろんその投手に打ち勝って甲子園出場が1番なのはわかりますが、チームの目標が甲子園出場なのであれば、綺麗事は無しでチームが勝つ事を最優先に考えるべきですね。

    その場合下剋上が起きやすくこれまで以上に色んな学校にチャンスが生まれるんじゃないでしょうか。

    3つのデメリット

    選手の想いへのメンタルケア

    肩や肘のケガや故障を防止するメリットがある反面、野球をするのは高校野球までと決めている選手は結構多く「未来の故障を見るのではなく目の前の試合に勝ちたい!」その一点でプレーする選手が多いのも事実です。

    けんにぃ
    けんにぃ

    今やメジャーリーガーとなった花巻東高時代の菊池雄星投手も、最後の夏、「この試合が野球人生最後になってもいいから投げたかった」と試合号泣している姿は衝撃的でした。

    プロ入りが確実と言われていた菊池雄星投手ですら、3年間一緒にがんばってきた仲間との試合には、それだけ心を動かされ将来の事を考えられなくなってしまいます。

    この選手の気持ちを大人はケアしてあげなければいけませんね。

    強豪チームが圧倒的に有利

    球数制限がかかると、主戦投手が投げ続ける事は出来ません。

    そうなるとエース級の投手が何人も揃っている強豪チームが、勝ち進むにつれて圧倒的に有利になっていきます。

    強豪チームには有望な選手がたくさん集まり、一般の公立高校には有望な選手はそんなにたくさん集まりません。

    この問題は仕方がないことかもしれません。

    試合が成立しない可能性

    高校野球の中には部員が10人しかいないとか、9人ギリギリでやっているなどの少人数で頑張っている学校もたくさんあります。

    そのチームでは投手が一人しかいないかもしれません。

    投げられる投手がいなくなってしまい、試合が成立しないという事が起きてしまう可能性があります。

    球数制限の問題点、疑問の声

    高野連が発表し【1週間500球以内】というルールの球数に疑問を抱く人が多く出ました。

    これまでの甲子園を見ても1週間で500球以上投げた投手はそんなに多くありません。

    近年では2018年金足農業の吉田輝星投手くらいで、このルールに当てはまる例は稀になってきています。

    特に最近では、高校野球でも投手の分業制が一昔前に比べて進んでいる傾向にあります。

    ですが、体が出来上がったプロ野球選手でさえ、先発投手は中6日(1週間に1回の登板)のペースでしか投げません。よく投げても100〜130球位です。

    それを考えると1週間で500球というルールは「正直投げすぎに変わりないじゃないか。それなら、中途半端な制限はかけずにもっと厳しく球数を制限した方がいい」という声も聞かれます。

    最後の大会での投手の気持ちを考えると、投げたいと願う選手が多いのが現実です。

    その気持ちに乗っかるだけで、選手の健康管理を後回しにし、勝利至上主義を第一にしてしまう指導者も少なからずいるのではないでしょうか。

    勝利至上主義からの脱却も問題点としてあげられています。

    選手への負担軽減措置

    延長戦のルール改定

    • 1958年夏の甲子園大会~:「延長戦は18回までとし同点引き分けの場合は後日再試合」
    • 2000年選抜甲子園大会~:「延長戦は15回までとし同点引き分けの場合は後日再試合」
    • 2018年選抜甲子園大会~:「タイブレーク方式の導入により延長戦の回数は無制限」
      (ただし決勝戦のみタイブレーク方式は採用せず、延長15回で引き分けの場合1回に限り再試合)

    タイブレーク

    • 延長12回までに決着がつかない場合、13回の表から「ノーアウト1、2塁」で攻撃を開始します。開始する打順から最も打順の離れている前回の最終打者が1塁、次に離れている最終の前の打者が2塁ランナーにつきます。
    • 13回で決着がつかない場合は14回へ、さらに同点の場合は次のイニングへ移り決着がつくまで延々と続きます。
    • 延長が無制限となるため投手の登板可能イニング数に制限が設けられ、1試合で同じ投手が登板可能なイニング数は最大で通算15イニングとなります。
    • 甲子園大会(センバツ、選手権)の決勝戦のみタイブレークではなく15回まで延長戦を行い、15回までに決着がつかない場合は再試合となります。
    • 上記決勝戦の再試合は準決勝までと同様のタイブレーク方式となり、決着がつくまで13回からタイブレークを行います

    まとめ

    球数制限を導入することは、高校野球界にとって非常に大きな進歩ではないかと思います。

    現状の球数に疑問を抱く点もあるかもしれませんが、ここからさらに議論が重ねられてより良い方向へ向かうことを願いたいですね。

    このルール変更で1発勝負のトーナメントでの戦い方が変わってくるかもしれませんね。

    監督の腕の見せ所な場面が多々見られると思います。

    最後まで読んでいただきありがとうございました!

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