ドラフト1位はなぜなかなか戦力外にならないの?
このような疑問にお答えします。
ドラフト1位でも活躍できないと戦力外を受ける厳しいプロの世界ですが、同じドラフト選手でも戦力外になるまでの期間がかなり違っていたりします。
なぜでしょうか?
✔️この記事でわかること
- 入団時の契約内容
- 営業面での貢献度
- 素質の開花待ち
ひとつずつ解説していきます。
✅この記事を書いてる人
ニックネーム:けんにぃ
野球歴30年の野球特化ブロガー
【プロ野球】ドラフト1位がなかなか戦力外にならないのはなぜなのか?
入団時の契約内容
指名が重複した場合のドラフト1位は、球団より選手サイドの方が立場上強くなってしまう傾向にあります。
球団としては何としても取りたい選手を1位指名してる訳ですから、入団してもらうためなら選手からの要望を聞きいれるのは当然のことです。
そこで選手サイドから例えば、
- 【10年活躍出来なくても戦力外にならない】
- 【引退後は球団関係者や裏方へ補償の用意】
などなど入団時に色々条件をつけると言われています。
また、これまでのドラフト1位選手が戦力外になった事例を見ていると学閥(強豪校)が関係しているのかと思ってしまうデータもあります。
わかりやすいところで、有名校出身の選手と無名校出身の選手を比べてみました。
【プロ野球】ドラフト順位ごと1年目(ルーキー)の契約金と年俸を解説
出身校別に比較
有名校出身
- 斎藤佑樹
- 早稲田大学 2021年引退
- 2010年ドラフト4球団競合
- プロ10年 通算成績
- 登板88 15勝26敗 勝率.366 防御率4.34
- 大石達也
- 早稲田大学 現役9年で戦力外
- 2010年ドラフト6球団競合
- プロ9年 通算成績
- 登板132 5勝6敗8セーブ12ホールド 勝率.455 防御率3.64
- 伊藤隼太
- 慶應義塾大学 現役9年で戦力外
- 2011年ドラフト競合なし 単独指名
- プロ9年 通算成績
- 365試合 154安打 10本塁打 59打点 打率.240
- 辻内崇伸
- 大阪桐蔭高 現役8年で戦力外
- 2005年ドラフト2球団競合
- プロ通算成績
- 登板0
無名校出身
- 北方悠誠
- 唐津商 現役3年で戦力外
- 2011年ドラフト競合なし
- プロ3年 通算成績
- 1軍登板0
- 近藤弘樹
- 岡山商科大学 現役3年で戦力外
- 2017年ドラフト競合なし 外れ外れ1位
- プロ3年 通算成績
- 登板17 0勝4敗1ホールド 防御率7.00
- 甲斐拓哉 東海大三 現役4年で戦力外
- 2008年ドラフト競合なし
- プロ4年 通算成績
- 登板0
- 竹下真吾
- 八幡高 現役3年で戦力外
- 2014年ドラフト競合なし 外れ1位
- プロ3年 通算成績
- 登板1 0勝0敗 防御率13.50
ほんの一例ですが、強豪校からのドラフト選手をすぐに戦力外にしていると、今後指名したい選手が現れたときに選手サイドから敬遠されるのを避けるためと考えられます。
さらに短年で戦力外を受けた選手の特徴には重複指名ではないのも共通しています。
営業面での貢献度
特にアマチュア時代に大きな活躍をし、知名度が高い選手ほど優遇される傾向にあります。
結果が出ていないにも関わらず『人気』で契約延長している主な選手に、日本ハムの斎藤佑樹投手や西武ライオンズの松坂大輔投手などが当てはまるかと思います。
シビアですが球団も営利目的の会社なのでプロ野球で利益を出さないといけませんからね!
当然お客さん(ファン)を呼べる選手は重宝されます。
多少結果が出なくても〇〇が出るなら見たい!というファンが多ければ多いほど球団の売上に繋がりますから、戦力外になりにくい要素になりますね。
素質の開花待ち
これはドラフト1位にしかない待遇ではないでしょうか。
ドラフトでプロに入ってくる選手は言うまでもなく素質の塊のような人ばかりです。
その中でもドラフト1位というのはやっぱり特別で、首脳陣、スカウト、ファン、みんながそれを分かっています。
今年ダメでも来年こそは必ず期待に答える活躍をしてくれるはず!
『だってドラフト1位なんだから』
みんなこの言葉に夢を見て応援しているのです。
夢を見させてくれる選手はなかなかいません。
だからこそ活躍出来なかった時の反動はもちろんありますが。
この効果でドラフト1位がなかなか戦力外の対象になりにくい理由と言えるでしょう。
まとめ
ドラフト1位選手は契約金から待遇まで非常に優遇されています。
その反面注目度も期待もケタ違いです。
活躍出来ずに終わっていく選手のほとんどが、プレッシャーに押しつぶされ本来の力を発揮出来ずに戦力外になっていくのが現実です。
特別な待遇がある事で安心してしまったり、油断や慢心が少しでもあるとプロでは成功出来ない厳しい世界であることは間違いありません。
最後まで読んでいただきありがとうございました!